2024年4月より、ソフトバンク株式会社 竹芝本社 31階･32階でリユースカップ導入のための実証実験を行ってまりました。洗浄や入替作業などオペレーションの検証、9月にはカップカラーの変更、リッド形状の変更を経て2025年3月3日からフロアを分けて順次運用を開始いたしました。
＊2025年4月より19フロアでの運用開始

スタッフの皆さまには回収時にカップをすすぐなどご協力いただくこともございます。廃棄物ならびにCO2排出の削減のみならず、コスト削減にもつながる取り組みであることをご認識いただければと存じます。


【リユースカップ及びリッド導入について】

■採用するカップ及びリッドについて

【PLAカップ】
生分解性を有するバイオマスプラスチック「PLA*」を主成分とし、食洗器にも対応できる様に粘土鉱物や改質剤を加えた環境性能の高い素材からできています。
植物由来成分（PLA）80％ / 天然成分（粘土鉱物）10% / 石油由来成分（改質剤）10%

今回採用するPLAカップは、最終的に株式会社カミーノが回収し、再製品化されます。

＊PLA＝ポリ乳酸
トウモロコシやサトウキビ搾汁のデンプンを発酵して得られる乳酸を化学合成して作られる植物由来のプラスチック。微生物の働きにより最終的に水と二酸化炭素に分解させることができます。

【シリコーンリッド】
砂と酸素が主成分のシリコーンは、プラスチックのように炭素骨格を持たないため、燃やしてもほとんどCO2 を排出しません。また、科学的安定性が高く、耐久性があり、医療現場でも多用される安全な素材です。

■リユースカップ採用に伴う効果予測

ソフトバンク株式会社 竹芝本社では年間約３３０万個の紙コップ、１１６万個のプラスチックリッドを使用しています。この使い捨てされているカップ・リッドをリユースに変えることにより以下の効果が想定されます。

【経費削減効果】
年間約１，５００万円のコスト削減

【廃棄物発生量低減効果】
年間約３５.３トンの廃棄物削減

紙コップ１０g × ３３０万個 ＋ プラスチックリッド２g × １１６万個

【CO2 排出量削減効果】
年間約１１９トンのCO2削減

紙コップ約１０８トン ＋ プラスチックリッド約１１トン
＊CO2排出量は、CFP（カーボンフットプリント：原材料調達から廃棄に至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2換算したもの）値
＊数値は国（環境省）が定めるCO2排出係数をもとに算出
＊参考「３R 原単位の算出方法」環境省廃棄物・リサイクル対策部 企画課循環型社会推進室 68ページ


【その他期待される効果】
・エネルギー消費量低減効果
・ソフトバンク社員の環境に対する意識の変化


■今後について

この度採用したカップおよびリッドは１年間使用したした後その劣化状況から継続使用が可能か判断いたします。2024年4月からテスト導入したカップの劣化状況から判断すると、それ以上の使用期間にも耐えれるとの見込みも立っており、更なる環境負荷の低減とコストの削減効果が見込まれると思われます。